真観寺境内にある全長102メートル、高さ8メートルの前方後円墳で、後円部と鞍部の2ヵ所に横穴式石室があります。
後円部の南側にある横穴式の複室の石室は、寛永11年(1634年)に発見され、秩父産の緑泥片岩による石室で巨大な石材を用いた精巧なものです。
前室は奥行2.7メートル、幅2.2メートル、高さ2.1メートル、玄室は2.4メートル、幅2.2メートル、高さ2.1メートルで両室の間仕切りは、緑泥片岩の一枚石に四角い窓を開けています。
鞍部にある石室は明治13年に発掘され、金環、鉄製刀子(とうす)、金銅装頭椎太刀(かぶつちのたち)、銅鋺(どうわん)などが発見されました。出土品は、東京国立博物館に所蔵されています。
最近の発掘調査で周溝が確認され、その底付近から埴輪の破片が多く発掘されました。また、出土遺物などから6世紀末から7世紀初め頃に築かれた市内最後の前方後円墳ではないかと推測されています。